肥後象がんの贈り物 [肥後象がん]
今回は趣向を変えて、私が趣味でやっている肥後象がんを紹介しましょう。
カスタムショップで知り合った、バイク仲間へのプレゼントを、肥後象がんで作ってみました。
これは革にカシメてキーホルダーにしても良いし、木目の良い板に張り付けて、プレートに仕上げても良いように作りました。
作成工程としては、文字を銀板から打ち出すために、アルファベットの型を作ります。
型は、かな釘の頭をヤスリで削って作りました。
外形を成形したら、Rの真ん中を作ります。
かな釘の軸を削って、それを銀蝋でつけてRを完成させます。
Rの真ん中を盛り上げている理由は・・・。文字での説明はめんどくさいので、後程、写真を見てください。
同じ要領で、他の必要なアルファベットを作って行きます。
肥後象がんでは厚さ0.08mmの金板、銀板、金と銀を混ぜた青金板や、0.1、0.12、0.15mm等の金線、銀線、青金線等を使用します。
今回は、銀板を使用しましょう。
まず銀板を鉛の上に置き、作成したアルファベットの型を押し当てます。
当てた型を金槌でガツンと叩くと、銀板が型どおりに打ち抜かれます。
打ち抜いた材料を鉄板に、はめ込んで行きます。
象がんする素材は、ディスクトップPCの筐体の鉄板を切り出したものです。
この鉄板に、幅1cmにも満たないタガネで、ヤスリ目状に4方向から、米の字に切り込みを入れます。
これを布目と言い、ガザガザに立ったヤスリ目状の布目に先ほどの銀板を打ち込みます。この象がん方法を布目象がんと言います。
文字のアンダーラインとして、0.15mmの銀泉を先に入れておきました。
文字を入れ終わった状態はこんな感じです。
修行が足りません。まだまだ、造形が甘いです。
次に、余分な布目を丁寧に消して行きます。この布目消しが荒いと、仕上がりの汚い象がんになってしまいます。
布目消しが終わったら、ホウ炭で表面を均します。
次に青棒等で磨きをかけて、ヤニ台から素材を外します。
鉄板の下の黒いものが、松脂と砥の粉等を混ぜ合わせたヤニ台です。
意外に思われるかもしれませんが、錆を防ぐために素材を錆びさせていきます。
写真の上から、錆が徐々に強くなってきています。
綺麗に錆が出たら、お茶で炊いて錆を止めます。
お茶のタンニンが錆に作用して、真っ黒な被膜を作ってくれるのです。この被膜が錆を防いでくれます。
最後の写真は、錆が溶け出してタンニンと作用して、お茶が真っ黒になっています。
約30分ほど煮込むと、茶炊きは終了です。
次の工程は、油煙の焼き付けです。
油煙とは、わかりやすく言えば煤です。
油煙を油で溶いたものを、素材に塗りつけて良く拭き上げ、コンロ等で焼き付けて行きます。その工程を4回ほど繰り返せば、焼き付け終了です。
さぁ、ここまで終われば仕上げに磨きを入れたり、毛彫りを入れたりして完成となります。今回は仕上げ彫りまではしていません。
ちなみに、これは象がん教室の課題作です。
唐草をうまくなりたくて、このところずっと唐草ばかり練習していました。
この課題作の前にも、こんな作品を作っています。
このバングルの持ち主さんは、大島紬の着物にあわせたり、パーティーに使ってくれたりして、とても大事にしてくれています。
時間をかけて作った甲斐がありました。
本当は、各工程ごとにもっと細かい作業を行っているのですが、とても書ききれないので、割愛しております。
なお、肥後象がんをお求めの際には、仕上げの綺麗なものを選んだ方が良いと思います。
お求めになる人の好み次第ですが、中にはとても仕上げの汚い物もあります。
修行中の私の作品よりも布目が荒く、象がんしている金線や銀線が切れているものや、布目がほとんど消えておらず、見苦しいものがありますので、ご注意ください。
仕上げが綺麗なものでも、布目を機械で切ったものもあります。
作品の表面が曲面になっているものは、機械では切れないので、完全な手作りと思って間違えないでしょう。
それと肥後象がんの特徴は、厚め(京象がんの4倍の厚さ)の金、銀板を使用し色漆等の塗料を塗っていませんので、金銀が立体的に盛り上がっています。
そのために肥後象がんを別名、高象がんとも言うそうです。
今日は、あまりバイクに関係ない話題でしたが、紹介した作品がバイクにちなんだものと言うことで・・・。
カスタムショップで知り合った、バイク仲間へのプレゼントを、肥後象がんで作ってみました。
まだまだ、修行が足りず・・・
これは革にカシメてキーホルダーにしても良いし、木目の良い板に張り付けて、プレートに仕上げても良いように作りました。
作成工程としては、文字を銀板から打ち出すために、アルファベットの型を作ります。
型は、かな釘の頭をヤスリで削って作りました。
荒目のヤスリで外形を削りだし、油目の組みヤスリで成形します。
外形を成形したら、Rの真ん中を作ります。
かな釘の軸を削って、それを銀蝋でつけてRを完成させます。
Rの真ん中を盛り上げている理由は・・・
Rの真ん中を盛り上げている理由は・・・。文字での説明はめんどくさいので、後程、写真を見てください。
同じ要領で、他の必要なアルファベットを作って行きます。
こんな感じで。
肥後象がんでは厚さ0.08mmの金板、銀板、金と銀を混ぜた青金板や、0.1、0.12、0.15mm等の金線、銀線、青金線等を使用します。
今回は、銀板を使用しましょう。
まず銀板を鉛の上に置き、作成したアルファベットの型を押し当てます。
写真はMの文字を抜くところです。
当てた型を金槌でガツンと叩くと、銀板が型どおりに打ち抜かれます。
使用する文字分、打ち抜きます。
打ち抜いた材料を鉄板に、はめ込んで行きます。
象がんする素材は、ディスクトップPCの筐体の鉄板を切り出したものです。
この鉄板に、幅1cmにも満たないタガネで、ヤスリ目状に4方向から、米の字に切り込みを入れます。
これを布目と言い、ガザガザに立ったヤスリ目状の布目に先ほどの銀板を打ち込みます。この象がん方法を布目象がんと言います。
鹿の角で叩き締めて、はめ込んで行きます。
文字のアンダーラインとして、0.15mmの銀泉を先に入れておきました。
文字を入れ終わった状態はこんな感じです。
まだまだ、造形が甘いですね。
修行が足りません。まだまだ、造形が甘いです。
次に、余分な布目を丁寧に消して行きます。この布目消しが荒いと、仕上がりの汚い象がんになってしまいます。
布目消しが終わったら、ホウ炭で表面を均します。
写真の黒い物体がホウ炭です。
次に青棒等で磨きをかけて、ヤニ台から素材を外します。
鉄板の下の黒いものが、松脂と砥の粉等を混ぜ合わせたヤニ台です。
意外に思われるかもしれませんが、錆を防ぐために素材を錆びさせていきます。
出来るだけ綺麗な錆を出しましょう。
写真の上から、錆が徐々に強くなってきています。
綺麗に錆が出たら、お茶で炊いて錆を止めます。
お茶のタンニンが錆に作用して、真っ黒な被膜を作ってくれるのです。この被膜が錆を防いでくれます。
まず、お茶を沸かして、
錆びだしの終わった材料を、
お茶につけて錆を止めます。
最後の写真は、錆が溶け出してタンニンと作用して、お茶が真っ黒になっています。
約30分ほど煮込むと、茶炊きは終了です。
信じられないほど、綺麗な真っ黒になりますよ。
次の工程は、油煙の焼き付けです。
油煙とは、わかりやすく言えば煤です。
油煙を油で溶いたものを、素材に塗りつけて良く拭き上げ、コンロ等で焼き付けて行きます。その工程を4回ほど繰り返せば、焼き付け終了です。
手の汚れる作業です。
さぁ、ここまで終われば仕上げに磨きを入れたり、毛彫りを入れたりして完成となります。今回は仕上げ彫りまではしていません。
最初の画像が仕上がりです。
ちなみに、これは象がん教室の課題作です。
唐草模様をアレンジした柄です。
唐草をうまくなりたくて、このところずっと唐草ばかり練習していました。
この課題作の前にも、こんな作品を作っています。
これは既に私のもとから嫁いで行きました。
このバングルの持ち主さんは、大島紬の着物にあわせたり、パーティーに使ってくれたりして、とても大事にしてくれています。
時間をかけて作った甲斐がありました。
本当は、各工程ごとにもっと細かい作業を行っているのですが、とても書ききれないので、割愛しております。
なお、肥後象がんをお求めの際には、仕上げの綺麗なものを選んだ方が良いと思います。
お求めになる人の好み次第ですが、中にはとても仕上げの汚い物もあります。
修行中の私の作品よりも布目が荒く、象がんしている金線や銀線が切れているものや、布目がほとんど消えておらず、見苦しいものがありますので、ご注意ください。
仕上げが綺麗なものでも、布目を機械で切ったものもあります。
作品の表面が曲面になっているものは、機械では切れないので、完全な手作りと思って間違えないでしょう。
それと肥後象がんの特徴は、厚め(京象がんの4倍の厚さ)の金、銀板を使用し色漆等の塗料を塗っていませんので、金銀が立体的に盛り上がっています。
そのために肥後象がんを別名、高象がんとも言うそうです。
今日は、あまりバイクに関係ない話題でしたが、紹介した作品がバイクにちなんだものと言うことで・・・。
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